僕は2年ほど前からバイクに乗っていて、よく夜ツーリングと称した気分転換に行くことがあります。時間帯が深夜なので交通量も少なく、まるで僕のためだけに用意された道のように感じるくらい、気持ち良く駆け抜けています。

先日も、いつもと同じように夜ツーリングへ行きました。首都高に乗って環状線を走り、途中から湾岸線へ抜けて真っ直ぐな道を走るいつものルートです。その日も夜景を見ながら気持ち良く走っていました。

気づくと、僕の後ろに僕と同じバイクがついてきていました。環状線をグルっと回っているのに、不思議とそのバイクはずっと一緒です。どこか目的地があるのなら、とっくに別れていそうなものなのです。

そのまま湾岸線へもついてきたのでちょっと怖くなったのですが、ふと「この人も夜ツーリングで、同じバイクを見かけたから一緒にツーリングしてる気分なのかな?」と思いました。もちろん確証なんてどこにもないですし、とびきり珍しいバイクでもありません。でも、行く当てのない夜ツーリングなら、深夜のテンションもあるのでわからなくもないです。

そう考えたら、逆になんだか楽しくなっていました。知らない人と数十分、話もしていないのに一緒にツーリングしてるのですから。

夜ツーリングも終わりが近づき、自宅の最寄りで高速を降りました。流石に下道まではついてきませんでしたが、高速を降りる時に試しに左腕を挙げて合図してみたら、クラクションをプップッと鳴らしてくれました。ああ、やっぱりツーリング気分だったんだなと(笑)顔も声も知らないのに、一緒にツーリング。不思議でもあり、楽しくもありました。また会ったりしないかな。